「褒める子育て」のメリットとデメリット

褒める子育てという言葉が広まってからずいぶん日が経ちました。称賛ばかりがされていた頃と違い、最近ではデメリットについてもよく言及されるようになっているようです。そこで今回は、褒める子育ての功罪について迫っていきます。

目次

褒める子育てのメリット

誰であれ褒められれば嬉しいもの。特に小さな子供にとっては、親から褒められるのは何物にも代えがたい喜びでしょう。親から褒められて育った子供は自分に自信を持ちやすくなり、持っている才能を開花させるのに効果的です。

また、褒められた子供は自己肯定感が育ちます。自己肯定が高い子供は卑屈にならず心に余裕ができやすいため、他人を思いやる気持ちが育ちやすくなるでしょう。心優しく、周囲から愛される子供になってほしいと願うのであれば、しっかり子供を褒めてやることが大切です。
ただし、褒め方については注意する必要もあります。

褒める子育ての落とし穴

子供を褒めて成長させるのは大切ですが、何でもかんでも安易に褒めてしまうのは禁物です。褒められることが当たり前になってしまうと、子供にとってそれは喜びではなくなってしまい、効果が薄くなります。
さらに子供が「褒められ慣れ」になってしまうと、逆に褒められなければ何もやらない子供になってしまう可能性も否定できません。

また、褒め方を上手くやらないと、子供は結果を出さなければ褒めてもらえないという思考に陥ってしまい、「いい子症候群」を発症してしまう恐れがあります。いい子症候群とは、親や大人に褒められることばかりを第一に考え、自分自身の判断や感情を上手く活用できなくなってしまう症状です。

子供を褒めるのに大切なポイント

闇雲に褒めても、子供の健やかな成長にはつながりません。大切なのは、上手に褒めてやること。ではどうすれば、上手に褒められるか?

それにはまず、観察上手になる必要があります。子供の言動をよく見て、褒める場面があれば褒めていくようにしましょう。
褒めるときはただ「すごいね!偉いね!」とだけ言うのではなく、具体的にどんな言動が良かったのか、しっかり伝えてあげてください。

また、「褒める育児=叱らない育児」と考えてしまうのは禁物です。むしろ叱るべき状況ではしっかり叱ってこそ、褒めたときの効果は高まります。
子供であっても1人の人間であることを忘れず、「盲目的な褒め」を回避し、良くない言動を子供がとったときには毅然とした態度を心がけるようにしましょう。

上手に褒めることを心がけよう!

最近では褒める育児に対して懐疑的な意見も多いですが、子供を褒めるのが悪い、などということは決してありません。
何度も言うように、大切なのは褒め方です。きちんとした子供に成長させていくため、今回ご紹介したような方法を取り入れてみてください!