実は夏の方が太りやすいって本当?

「太りやすい季節・痩せやすい季節」と聞いて、あなたはどの季節をイメージしますか?「太りやすいのは冬、痩せやすいのは夏」と多くの人が思うのではないでしょうか。しかし、それは必ずしも正しいわけではないようです。その理由とは……?

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夏痩せのイメージのある季節だけど……

夏は暑さで汗をたくさんかくことから、なんとなく痩せそうなイメージがありますよね。しかし、実は冬よりも夏の方が太りやすく痩せにくい体になるそうです。その理由は、私たちの体の「基礎代謝」にあります。

基礎代謝とは、「生命維持のために行われる、体が自動的に行う活動に必要なエネルギー」のこと。人間の体が体温を一定に保とうとすることも「生命維持のための活動」の一つで、体温を保つために体内で熱を作りだすと基礎代謝が上がります。基礎代謝が上がるということは、それだけ消費カロリーが多くなるということです。

寒い冬には、寒さに負けず体温を一定に保つために基礎代謝が上がります。一方、気温の高い夏は体温を上昇させる必要があまりなくなるので、おのずと基礎代謝が下がる=消費カロリーが少なくなります。これが、夏になると太りやすく痩せにくくなる理由なのです。

夏の食生活も太りやすくなる原因

暑い夏は、そうめんや冷やし中華などの喉越しのいい麺類や冷たいアイスを食べがちです。しかし、そうめんは1食約350kcal、冷やし中華は約500kcal、アイスはバニラアイスの場合一つで約300kcalと、決して低カロリーとは言えません。また、これらは口当たりがいいので大盛りにしたりおかわりをしたりと、ついつい食べ過ぎてしまうことも。

ただでさえカロリーを消費しにくく、暑くて体を動かすのが億劫になる夏ですから、食べれば食べただけどんどん太ってしまうことにもなります。「夏だから大丈夫だろう」と油断せず、食べ過ぎにはくれぐれも注意してください。

夏太りを予防・解消するためには?

では、そんな夏太りを予防・解消するためにはどうすればいいのでしょうか?
夏太りの原因の一つが基礎代謝が下がることであるのなら、「基礎代謝を上げればいいのでは?」と思いがちですが、実は基礎代謝を上げるのはそう簡単なことではありません。
運動をして筋肉を増やせば基礎代謝は上がりますが、筋肉が1kg増えたとしても基礎代謝はたった15kcal(飴玉1個分)ほどしか上がらないと言われています。

そのため、夏太りを予防・解消する効果的な方法は、「摂取カロリーを減らす」ことと「消費カロリーを増やす」ことです。「夏は太りやすい季節である」ということを意識し、食べたもののカロリーを記録したり、涼しくなる時間帯に運動をしたりする習慣をぜひ身につけましょう。

正しい認識をもって夏太りを防ごう

「夏=太らない」と思い込んで好きなものを好きなだけ食べていた人にとっては、ちょっぴりギクッとするお話だったのではないでしょうか。季節を問わず、肥満防止のためには食べ過ぎ、運動不足は禁物ですが、特に今年の夏こそは正しい認識をもって健康的な生活を心がけ、夏太りを予防しましょう。