秋の夜長は読書で過ごす!アニメにもなった名作小説3選

紅葉の木々が目を奪うこの頃、秋と聞くと「食欲の秋」や「スポーツの秋」を連想する方が多いかもしれませんが、今回注目するのは「読書の秋」です! 秋の夜長を過ごすお供にピッタリな、アニメ化もされている名作小説を3つ紹介します。

目次

人気シリーズの原点!魅力的な登場人物による本格ミステリーが楽しめる『氷菓』

あらすじ

「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことは手短に」という“省エネ主義”を掲げる神山高校1年生の折木奉太郎は、姉のすすめもあり学校の「古典部」に入部する。そこには、同じ1年生であり豪農の令嬢でもある千反田えるも入部していた。好奇心旺盛なえるに振り回されながらも、日常に潜む多くの謎を持ち前の推理力によって解決していく奉太郎は、ある日えるから古典部の文集『氷菓』に隠された33年前の真実を解明する助けを求められる……。

「氷菓」はどんな小説?

米澤穂信が執筆する『古典部シリーズ』の一作目である本作品は、高校生たちによる青春を描きつつ、本格的なミステリーが展開されているのが大きな特徴。登場人物たちによる丁寧かつ繊細な心理描写によって感情移入がしやすく、爽やかでありながらどこかビターな雰囲気も漂わせる作風に魅了される方も少なくありません。本作品を含む古典部シリーズは、京都アニメーションにより『氷菓』というタイトルでアニメ化され、原作の持ち味に美しい風景描写が加わった作品に仕上がっています。

独特な世界観に没頭すること間違いなし!『ペンギン・ハイウェイ』

あらすじ

ある日突然、街にたくさんのペンギンが出現するという不可解な出来事が発生した。研究好きな小学4年生のアオヤマは、ペンギンの正体と目的を探るため、「ペンギン・ハイウェイ研究」を始める。研究を進めるアオヤマは、知り合いである歯科医院で働くお姉さんがペンギンを出現させるところを目撃。「ペンギンを出せる理由は分からない」と語るお姉さんと共に、さまざまな実験を開始する。一方、街にある森の奥では<海>と呼ばれる謎の球体が発見された。多くの謎が交差する中、アオヤマは謎の解明に奔走する。

「ペンギン・ハイウェイ」はどんな小説?

「ペンギン・ハイウェイ」は『四畳半神話大系』『夜は短し歩けよ乙女』などで独特の世界観を展開する森見登美彦氏が執筆する作品です。本作は第31回日本SF大賞を受賞しており、舞台は現代世界でありながらファンタジー色も強い作品となっているのが特徴。ややストーリーが難解であるものの、不思議でワクワクとした感情を抱かせてくれます。アニメ映画化もされているので、もっと不思議な世界観を楽しみたいという方はこちらもおすすめです!

張り巡らされた伏線と物語の真実に思わず驚愕!『Another』

あらすじ

病気療養のため、母の地元である夜見山北中学校の三年三組に転入した榊原恒一。しかし、恒一の入ったクラスはまるで何かを恐れているかのような奇妙な雰囲気を漂わせていた。特に気になったのは、クラスメイトでありながら他生徒からは存在を無視されている見崎鳴という不思議な少女。それは、夜見山北中学校の三年三組に存在する「災厄」が原因だった。その災厄とは、数年に一度クラスに死んだはずの人間が1人増え、三年三組の関係者に死が訪れるというもの。災厄から逃れる方法はあるのか、紛れ込んだ死者は誰なのか、恒一は災厄を止めるべく動き出す……。

「Another」はどんな小説?

「Another」は『十角館の殺人』『奇面館の殺人』などで数々の文学賞を受賞し、日本の代表的なミステリー作家として知られる綾辻行人が執筆した作品。ホラーとミステリーを融合した本作は、独創的なストーリーはもちろん物語に張り巡らされた伏線も魅力の一つ。読み終わった後に、もう一度最初から読み返したくなること間違いありません! 2012年に放送されたアニメも高い評価を獲得しており、ファンの多い作品となっています。

秋の夜長にぜひ名作小説を読もう!

今回紹介した以外にも、多くの名作小説は存在します。これからやってくる秋の夜長には、ぜひ読書で充実したひとときを過ごしましょう!